きらんのShooting Voice!!

ちょっと胸おどる素敵なこと なにかあるたび書きとめておくの。

「ツキマカセ」から垣間見えるDOLLCHESTRAの「情熱の叶え方」

こんにちは。きらんです。

うさぎさんの主催する応援企画「#頑張れ蓮ノ空_北陸予選」がスタートしたとのことで筆をとってみました。

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今回この記事で取り上げていく楽曲は「ツキマカセ」です。一見難解な恋愛ソングの中に込められた彼女らの哲学を読みといてまいります。

北陸予選に出場するDOLLCHESTRAの楽曲の魅力を発信することで、彼女らへの応援に代えさせていただきたく思っております。

よろしければ、最後までお付き合いよろしくお願いいたします!

恋愛ソングが含有する人生観の側面

突飛なようですが、スクールアイドルが歌う多くの恋愛ソングには彼女らの持つ人生の哲学が織り込まれていると私は考えています。

恋愛には、例外なく「情熱を叶えたい気持ち」が伴います。ラブライブ!を履修してきた面々には言うまでもないかもしれませんが、「情熱を叶えたい気持ち」が伴うのは「夢」をはじめとした人生の大きな目標にかかわる他の事案についても同様なはずです。

恋愛論」を取り入れ始め、恋愛に至るまでのフローを思い描くDOLLCHESTRAがこの楽曲を綴ることで描き出したメッセージは、きっと彼女らなりの「情熱の叶え方」であるはずです。

「ツキマカセ」と対照的な立ち位置の楽曲として「フォーチュンムービー」「ハクチューアラモード」があります。それぞれスリーズブーケ、みらくらぱーく!の恋愛との向き合い方、転じて「情熱の叶え方」を描き出しているこれらの楽曲は、テーマ性が同様であることも後押しし、「ツキマカセ」と併せてもっとも解りやすくユニットごとの哲学の違いを浮き彫りにしている3曲であると言ってよいでしょう。

というわけで、これらの楽曲の歌詞を解剖し、それぞれのユニットの哲学を浮き彫りにしていきたいと思います。

まず、スリーズブーケの「フォーチュンムービー」について。

この楽曲のキーワードはなにより「運命」であると言えるでしょう。

今日の占いはナンバーワン

星の啓示は

”運命の人に出会える”

どうしましょう

「運命」という言葉を使うべき対象についてはなかなか統一的な定義が難しいもので、たとえば「たまたまいつもと違う道を使ったら大好きな人に出会えた」という事象を「偶然」か「運命」か判断しろと言われたら人によって答えはバラバラなはずです。

だけど、スリーズブーケは「出逢いの予感」をより素敵な方向に、「偶然」ではなく「運命」であると捉え、そこから始まるシナリオが輝かしいものであろうことを信じています。

今度は私がヒロイン

ここから、彼女らの「情熱の叶え方」は素敵な出逢いを「運命」であると信じて走っていくことであると考えられます。

このような哲学は歴代のラブライブ!シリーズ各作品でも語られており、かねてからラブライブ!シリーズに全力で向き合ってきた人がスリーズブーケに熱心になる傾向があることも頷けます。

出会った日こそがChance Day!

偶然ではナイね運命

 

次に、みらくらぱーく!の「ハクチューアラモード」について。

この楽曲のキーワードは、「共有」であると私は考えています。

この楽曲では「恋」を「アラモード」に例えています。彼女らにとって「恋」と「アラモード」は「素敵に聞こえるけど解像度が低いもの」という点で共通しているようです。

未体験 探検 アラモードって

どんな味がしますか

そんなみらくらぱーく!ワールド全開な歌詞を読み解いていくと、「アラモード(恋)をあなたにシェアする」といったニュアンスの内容が多数散りばめられています。

ふわっとして ぱくっとして

お味はいかが

恋は二等分で あなたにあげたいの

恋は未知の味 あなたとシェアしましょう

これを「情熱の叶え方」に当てはめると、あなたと一緒に目指したい場所があるという考え方が根底にある気がしてなりません。

出会った瞬間に各々の運命が変わり始めたスリーズブーケやDOLLCHESTRAと異なり、いまのみらくらぱーく!はもとより構成員である瑠璃乃さんと慈さんとの強力な相互関係(クソデカ感情)により成り立っていることが活動記録で分かっています。

そんな二人だからこそ、夢や目標に向かっていくときめきを一緒に享受していきたいという想いが歌詞に乗っているのではないかと思うのです。

「現実派」DOLLCHESTRA

さて、「フォーチュンムービー」「ハクチューアラモード」の事例を確認したところで、本題である「ツキマカセ」の解釈に入ってまいりましょう。

この楽曲についても、これまで通り「情熱の叶え方」という視点から結論を出してまいりたいと考えておりますが、他と比べて歌詞が難解であることから、まず各フレーズの読み解きから入っていきたいと思います。

物憂げなベッドルーム

彩る甘い話題

まだ日は昇らないで

まず冒頭のこの歌詞から。「まだ日は昇らないで」という歌詞が印象的なワンフレーズです。

おそらく「日は昇らないで」と願うのは、変化を恐れているからです。物憂げなベッドルームの中で「キミ」と「甘い話題」を語らういまが大切なのでしょう。

それでは「甘い話題」とはなんなのでしょうか。なぜ、「キミ」とでなければ「甘い話題」を語らえるいまをつくれないのでしょうか。

そのあたりをもっと掘り下げられる歌詞が欲しいところです。

恋の理想なんて (言われても難しくて)

案外悩んじゃって (考えると恥ずかしくて)

妄想リプレイ もう結構

何か虚しい ちょっと

着飾らずに居られる場所が欲しいのに

この歌詞では、周りが恋の話題に盛んになっているなか、それへの解像度の不足から思い悩む主人公(=DOLLCHESTRA)の様子が描かれています。

「妄想リプレイ もう結構」という歌詞からは、もう恋に関して考えることはしたくないという主人公の心中が読み取れます。

恋を本気で叶えんとする以上は、相手の好みに合わせて自分を変えていく(=着飾る)必要なんかも出てくるわけですが、主人公はその考え方が肌に合わず、「着飾らずに居られる場所」を求めています。2番サビの歌詞にもある通り「ご都合主義は無理」なようです。

風景変えたくて (少しだけ背伸びをして)

階段昇ったって (思うほど変わらなくて)

飛んで2番Bメロです。

主人公にも恋に憧れる気持ちはないわけではありません(嫌になっても妄想リプレイを繰り返してしまうほどなので)。だから、周りがそうしているように、主人公もまた背伸びをしてみるのですが、あまり景色の変化は感じられないようです。

このフレーズによって、主人公は「周りに合わせて変わっていくこと」が自分に向いていないことを確信するに至るわけですね。それでは、主人公の恋との向き合い方はどのような着地点で落ち着いていくのでしょうか。

妄想リプレイまあいっか

「らしく」生きて もっと

着飾らずにいるのは難しくても

Cメロのワンフレーズです。私は、この楽曲のもっとも本質的な部分がこの短い歌詞に詰まっているように感じています。

着飾って生きることが難しかった主人公は、やがてもっと自分が「らしく」生きていいことに気がつきます。

周りがそうしているからって、自分も無理に合わせて変わっていく必要なんてない。本当に主人公が求めていたのは、着飾ることで手に入れることができる世間一般の言う「幸せ」じゃなくて、自分のありのままを受け入れてくれる場所であったのです。

どうせ今日も繰り返す

同じ話題でいいでしょ

だから、主人公はありのままの自分を受け入れてくれた「キミ」と今日も夜を越します。

同じ話題でいいんです。同じ話題がいいんです。自分のありのままを純粋に表出できるそんな「甘い話題」を、他の誰に邪魔されることもなく「キミ」とずっと語っていたいんだと思うんです。

月が逃げ去った後も

ルーレットな心模様

そんな場所を見つけることができた主人公は、次第に変化を迎えても「本当の自分」が変わらないことを信じることができるようになっていったと思うんです。

ルーレットのように移ろう心模様だって、自分のありのままなのです。

きっと今晩も、同じベッドルームで彼女らは同じ話題を語らい夜を越すことでしょう。

 

ここまで語ってきた内容を振り返り、改めてDOLLCHESTRAの「情熱の叶え方」を思案してみると、着飾らずに、「らしさ」を大事に歩んでいくことであると結論付けられそうです。

綴理さんは、これまで自分の特性(異常なパフォーマンスセンス等)から数々のすれ違いを経験し、苦しんできました。

しかしながら、彼女に熱心についてきてくれるさやかさんが現れたことで、彼女は「らしく」あることを肯定されていきます。

人と違ったっていい。すべての人と足並みが合わなくても構わない。あなたが隣にいてくれれば、きっと大丈夫。

そんなDOLLCHESTRAの在り方、目標への向かい方が婉曲的ながらも如実に表現された「ツキマカセ」が、私は大好きです。

おわりに。

ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

ついに間近となった北陸予選。いったいどのユニットが決勝に駒を進めるのか、どんな楽曲で勝負をかけるのか。今からドキドキですね。

蓮ノ空のユニットはどれも素敵で、ひとつを選べと言われても悩ましいところですが、私は中でもDOLLCHESTRAを全力で応援していきたいと思っています。

彼女らが活動記録で乗り越えてきた苦難の数々が、きっと夢を叶える強さとして彼女らの背中を押してくれると信じて、遠方から「あなたの赤」を輝かせてまいります。

頑張れ蓮ノ空!!!!!!

頑張れDOLLCHESTRA!!!!!!