きらんのShooting Voice!!

ちょっと胸おどる素敵なこと なにかあるたび書きとめておくの。

リエラのうた「迷宮讃歌」をちゃんと考察してみる。【2期6話ver.】

こんにちは。きらんです。

もう8月も終わりなのですね。当ブログで記事を書き始めるきっかけとなった虹4thから半年経ったということで、改めて時の流れは速いなと実感しております。

さて、今回の記事は「迷宮讃歌」の記事の2期6話ver.です。2期5話時点での考察記事は以下のリンクより。

kiran-ll.hatenablog.com

この記事の考察を前提に語っている部分が多々あるので、できればこちらもチェックしていただけると幸いです。

それではまいりましょう。

①MVの世界観

・ハートの女王、鬼塚夏美

トランプ兵の護衛のもと、画面のど真ん中に座す鬼塚夏美さん。

どうやらこのMVで彼女が演じているロールは「不思議の国のアリス」でヒールとして描かれているキャラクター「ハートの女王」であるようです。

しかし、彼女の表情は不機嫌そうに映ります。まるで「こんなことがやりたいわけではない」とでも言いたげに。

王冠を置いたテーブルクロスをひっくり返し、

自らに仕える兵士にちょっかいをかける夏美さん。

一見ただのかわいいいたずらに見えますが、これって「権威も権力もいらない」という意思表示だと思うんですよね。

己の偉大さを誇示する王冠も、自分が好きなように動かせるはずのトランプ兵も無下にして。新たな自分自身の在り方を探す旅に出ようとしているのです。

・仲間の助け

自らの立場を捨ててまでして、新しい自分の在り方を模索しようとする彼女の行動力・決断力には目を見張るものがあります。

しかし、ハートの女王に仕えるサイドから見たら話は別。夏美さんはトランプ兵たちを敵に回してしまうこととなります。

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そんなところに、突如飛び出してきた恋さん。恋さんはチビに乗ってトランプ兵を蹴散らし、夏美さんは窮地を逃れることとなります。

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恋さんは迷宮讃歌の前半パートで瓶の中に閉じ込められていました。

前半パートだけを見ると夏美さんはこれを悪用しようとしているのではないか...?と思ってしまいますが、多分そうじゃないんですよね。だって恋さん、自分の意志で瓶を抜け出せることが判明しちゃったんだもん。

思えば、恋さんは自分の意志で【Drink Me】を飲んでいましたし、閉じ込められた後も一切嫌そうな顔をしていません。

このことを踏まえると、恐らく恋さんと夏美さんの関係性は敵対ではなく協力。「チビだらけの世界」という迷宮を抜け出したい恋さんと、「ハートの女王としての自分」という迷宮を抜け出したい夏美さんが手を取り合っているわけです。

不思議の国のアリス」の主人公・アリスである恋さんとヒール・ハートの女王である夏美さんは本来敵同士です。

しかし、夏美さんはハートの女王であり続けることを望まなかった。そんな夏美さんを、恋さんは受け入れたのでしょうか。

・混沌

女王の城を後にした恋さんと夏美さんは、チビに乗って月に降り立ち笑いあいます。

や、いきなり全然アリスじゃないやん???どした???となってしまった。掘り下げてみてみましょう。

実は「迷宮讃歌」のMVにはたくさんの有名な物語の要素が取り入れられています。

まずは議題の月。月の出てくる有名な物語と言えばかぐや姫がありますね。

また、「迷宮讃歌」後半MVの冒頭には鏡が登場します。鏡が出てくる物語と言えば「鏡よ鏡」の「白雪姫」ですね。

さらに、夏美さん(ハートの女王)城はシンデレラ城がモデルになっています。

パッと思いつくだけでこれ。探せばもっとあるかも。

みなさんはどうして「迷宮讃歌」のMVにはこれだけたくさんの物語の要素が取り入れられているんだと思いますか?

私は「未来の可能性は無限大だから」だと思うんですよね。

「ハートの女王」ではない何かになりたかった夏美さん。見事に城を、迷宮を抜け出した彼女は、かぐや姫、白雪姫、シンデレラを筆頭に何物にでもなれたのではないでしょうか。

でも、城を抜け出すことって一人ではできませんでしたよね。

ひとりでは大きな夢を叶えるのは難しいかもしれないけど、みんなで足りない部分を補いあって助け合えばどんな目標だって叶えることもできる。

「迷宮讃歌」のMVで示された哲学とは、まさに2期6話でも強烈に示された「みんなで叶える物語」の哲学なのではないかと思うのです

 

若干のこじつけ感は否めませんが、2番のMVの考察はこんなところで。

②歌詞

小径の暗がりに 見つけた隠しドア

喜び開けたなら ふりだしに戻る

平気さ さあいこう めげない君の声

僕にもう一度 歩きだす勇気をくれる

近道?回り道? 分からない 試さなきゃ!

Days! 僕たちはくりかえし 挑戦し続けるよ

たまに間違ってもいいんだ

Maze! こわがったりしないよ この暗い迷宮で

最後にはかならず 強く変われるはず

2番の歌詞の全文です。や、めちゃくちゃ険しいワードの連続じゃないかこれ?

特に解釈に困るような表現はないように見えるので、ひたすらに好きポイントを挙げていきます。

・かのん先輩...

平気さ さあいこう めげない君の声

僕にもう一度 歩きだす勇気をくれる

私もいろいろ挫折してきたよ。結ヶ丘の音楽科に入るって夢を持ってたけど、それは失敗しちゃって...。
でも、可可ちゃんやみんなが教えてくれた。みんなとなら、頑張れるよって!

ラブライブ!スーパースター!!2期6話より)

いや、2期6話の直後にこれは禁止カードだろ...。

・CEO...

近道?回り道? 分からない 試さなきゃ!

いいですの?向いてないことをいくら頑張ったって、ダメなものはダメですの。でも、やってもないのに、向いてないかどうかなんて分からないでしょ?

ラブライブ!スーパースター!!2期1話より)

この歌詞を鬼塚夏美に歌わせるのは本気でやってるって。

・みんなで叶える物語...

Days! 僕たちはくりかえし 挑戦し続けるよ

たまに間違ってもいいんだ

Maze! こわがったりしないよ この暗い迷宮で

最後にはかならず 強く変われるはず

見つけたかも...私の...夢!
ラブライブ!スーパースター!!2期6話より)

みんなとならくりかえし挑戦し続けることができるんだって、澁谷かのんさんに、Liella!に教えてもらったんだよな、、、

成長したな、夏美、、、、、負けで。

③恋×夏美【新説】

前回の記事では、恋さんと夏美さんの二人が迷宮讃歌を歌った理由について、このように考察させていただきました。

直面している困難およびそれとの対決のアプローチが一致している。これが「なぜ迷宮讃歌という楽曲を歌わせるペアとしてこの二人がセレクトされたのか」という命題に対する、私の浅識の範囲での精一杯の回答です。

要するに「金を集めるためにLiella!を敵に回したってところがれんなつの共通点だよね~」ってことです。詳しくは前回の記事を読んでいただけると助かります。

この考察は2番の歌詞にも問題なく当てはめられるものではあるんですけれども、2期6話でもっとしっくりくる共通点が発覚いたしましたので解説させていただきます。

これです。

実はれんなつには「昏い背景のもと、夢ではない何かに没頭していた」という二人だけの共通点があるんですよね。

恋さんには「学校を守る」という義務があった。

「お母様の残した学校を発展させることは夢というより『義務』に近くて

なので今Liella!として初めて私自身の夢ができてとても嬉しいんです」

(LoveLive!Days Vol.25より)

夏美さんは夢に挫け続けて、マニー稼ぎに奔走した。

私はこれまでたくさんの夢をみてきて何も叶わないって分かったんですの。

ラブライブ!スーパースター!!2期6話より)

これらの「夢ではない何かへの没頭」の状況は、その昏い過去を知ったLiella!の介入により終止符を打たれることとなります。

私、恋ちゃんと一緒にスクールアイドルとして歌いたい。この学校のために...いや、この場所でつくられたたくさんの想いのために!

ラブライブ!スーパースター!!1期8話より)

そんなライブをすることが、私たちの”夢”...!

ラブライブ!スーパースター!!2期6話より)

「迷宮讃歌」の歌詞は、この「夢ではない何かへの没頭→Liella!の介入による解決」の過程にめちゃくちゃ重なるんですよね。

これが2期6話公開時点で考えうる「れんなつ迷宮讃歌ペア問題」の一番しっくりくる回答かな、と思われます。

れんなつ界隈は開発が始まったばかりで、今後どのような供給がもたらされていくかはまだまだ未知数。

れんなつの関係性がますます発展し、新たな共通点が見出されてゆくことを祈りつつ、この項は幕引きとさせていただきましょう。

◎おわりに

ここまで読んでくださったみなさん、ありがとうございました!

考えれば考えるほど興味深い楽曲で、記事を書く手が進むこと進むこと。素敵な楽曲に出会えたこと感謝です!

2週にわたって「迷宮讃歌」の考察記事をお届けしてまいりましたがいかがでしたでしょうか。

実は一つの楽曲についてこれほど深掘りして考えることは初めてでしたから、「こんなんでいいのだろうか...」とソワソワしながら世に記事を送り出しています。

この記事をきっかけに「迷宮讃歌」に興味を持ったであるとか、「迷宮讃歌」が好きになっただとか、そう思ってくださる方が一人でもいらっしゃったら嬉しいな!

それでは今回の記事はこのへんで。ばいば~い!