きらんのShooting Voice!!

ちょっと胸おどる素敵なこと なにかあるたび書きとめておくの。

リエラのうた「迷宮讃歌」をちゃんと考察してみる。

みなさんこんにちは。きらんです。

少しずつ過ごしやすい夜も増えてきて、夏の終わりの足音を感じております。みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

今回の記事のテーマはタイトルの通り、2期5話のリエラのうた「迷宮讃歌」の考察になります。

リエうたを本気で考察するのは初めてです。がんばるます。

いやなんで迷宮讃歌!?って思われた方もいらっしゃると思いますので、これで記事一本書こうとしたわけを最初にお話させていただきます。ずばり、「ピンとこなかったから」です。

2期1話~4話で起用された「Dreamer Coaster」と「エンドレスサーキット」は、キャラクターの組み合わせも王道だし、歌詞も受け取りやすいし、MVについても考え込むような描写は少なかったように思います。

対する「迷宮讃歌」。恋×夏美ってどういうカップリング???MVの世界観クセ強くないなに???

どこかこれまでのリエラのうたと雰囲気が違い、いい意味ではてなマークが浮かぶ、考察的な意味で歯ごたえのある楽曲だったなと感じたのです。

普段はアニメの本編を嚙み砕くのに注力してしまい、リエラのうたに向き合うのはどうしても後回しにしがちなのですが、今回は話が別。なんせ、私の推しである鬼塚夏美さんが関わっているではありませんか。

好き女についての「知らない」をそのままにしておきたくないオタクの性が発動。こうして執筆に至ったわけです。

それでは本編に参ります。お付き合いよろしくお願いいたします。

①MVの世界観

・一面チビだらけの世界とトランプ

この楽曲のMVでは、葉月恋さんが辺り一面チビだらけの世界に迷い込んでしまうところから始まります。

早速パワーワード飛び出して草。まず「辺り一面チビだらけの世界」が何を表しているのかを読み解かなければ始まりませんね。

その解釈のヒントになってくれているのが、MVに幾度も登場するトランプの存在です。

トランプが登場する物語と言えば真っ先に思い浮かぶのは不思議の国のアリス。この物語をモチーフにしているとなれば、曲名の「迷宮」は「アリスが迷い込んだ不思議の国」であり「一面チビだらけの世界」であると腑に落ちます。

となると、MVに登場する葉月恋さんはアリスということになるでしょうか。

・オニナッツはシンデレラ?

サビ序盤のMV、ガチで情報過多。まず葉月恋さんとトランプが映し出され、

だんだんと視点が左にシフトしていくと鬼塚夏美さんとシンデレラ城が登場します。

「いや恋のペアオニナッツかよ!!!」と死角からの攻撃に頭を抱えた方も少なくないのではないでしょうか。私もそうです。

恋×ナッツの時点でだいぶ混乱するのに、背景のシンデレラ城で追い打ちを食らわしてくる迷宮讃歌さん。「不思議の国のアリス」ではない物語の要素が登場し、もう本格的に何が何だか分からなくなってきました。

冷静に状況を整理しましょう。どうやら「迷宮讃歌」の世界線は「不思議の国のアリス」と「シンデレラ」という二つの物語のクロスオーバーであるようです。

もっとも、二番のMVでさらに物語が追加される可能性はありそうですが、考え出すと収集つかなくなるので現時点では上記2作品のみが交わった世界ということで結論づけておきます。

トランプとセットで登場した恋さんがアリスなので、シンデレラ城とセットで登場した夏美さんはシンデレラと考えられるでしょうか。

・Drink Me

サビで夏美さんが恋さんに手渡したのは【Drink Me】と記されている瓶。これを飲んだ恋さんは、小さくなって瓶の中に入ってしまいました。

「アリスが【Drink Me】と記された飲み物を飲んだら体がちっちゃくなっちゃった」はまんま「不思議の国のアリス」の物語で描かれている内容です。やはり「恋=アリス」はほぼ確定で間違いなさそう。

しかし原作と違う点として「他者により【Drink Me】が与えられたところ」「小さくなったアリスが瓶の中に入ってしまうところ」があります。「シンデレラ」とのクロスオーバーの関係上、多少内容が変化している模様。ここから「シンデレラ」の物語へつながっていくのでしょうか。

仮に夏美さんがシンデレラだとすると「服装が綺麗には見えないこと」「シンデレラ城が遠くに見えること」から、物語序盤の、まだ妖精に出会っていないタイミングでアリスと接触したということになりそう。

この考察が合っていようがいまいが、原作とは逸れた方向に物語が展開していくのは間違いないでしょう。続きが楽しみですね。

②歌詞

ひとたび飛び込めば 二度とは戻れない

出口はどこだろう 押し寄せる不安

行く手をはばむモノ えいやっ!と乗り越えて

君と手をつなぎ 入り組んだ世界をいく

右なの?左なの? 信じよう ひらめきを!

Days! 僕たちはいつだって 何が待つか知らない

一秒先でさえ手探り

Maze! それでも進んでいこう この長い迷宮を

最後にはかならず 空に出会えるはず

一番の歌詞をまるごと引用させていただきました。尺の都合上、二点だけピックアップして解説させていただきます。

・「リエラのうた2」のキーワード

行く手をはばむモノ えいやっ!と乗り越えて

君と手をつなぎ 入り組んだ世界をいく

ここまでオンエアされてきた「リエラのうた2」の全ての楽曲に入っている単語があります。それは「君」

南風感じていたんだ 君がぱっと現れた日

鳴り響くスタートの合図 夢のレール滑り出した

(Dreamer Coasterより)

Run and Fight! つまずいても

Run and Fight! 走れるのは 君がいるからさ

(エンドレスサーキットより)

「リエラのうた2」は、「二人で」前向きに未来に向かう、といった内容が共通のテーマとなっていると推測できそうです。

・原作リスペクト

最後にはかならず 空に出会えるはず

不思議の国のアリス」の原作の話をすると、「不思議の国」って穴の中の世界なんですよね。ウサギが飛び込んだ穴にアリスも一緒に入っていったところから物語は始まるのです。

穴の中にいる限りは当然「空に出会う」ことはできないわけですから、引用した歌詞にある「空に出会う」という単語は「不思議の国(=迷宮)からの脱出」、広くとらえると「ミッションコンプリート」を意味することになります。

ただ、ここまで詳しい解説がなくとも、ほとんどの人はこの歌詞のニュアンスをだいたい読み取れると思うんですよね。そこがまた面白いな~と感じるわけ。

テーマとなっている作品の要素をしっかりと組み込んでリスペクトを示しつつ、なおかつその要素を知らない人でも理解できるフレーズに落とし込む、そんな工夫がなされているのがこの一節なのです。改めて宮嶋淳子さんのセンスを感じさせられました。

③恋×夏美

ここまでの「リエラのうた2」のペアは、「かのん×きな子」と「可可×すみれ」。どちらもよく見るカップリングと言いますか、納得のいく組み合わせでしたよね。

だからこそ、「迷宮讃歌」の担当が「恋×夏美」だと発覚してぶっ倒れたわけです。お前ら劇中で一言でも言葉交わしてたっけ???

でもペアが組まれたのには何かしらのワケがあると思いたい。ので、”れんなつ”の関係性オタクの顔つきとなり、その共通点を洗い出してみました。

 

彼女らはこれまでのラブライブ!スーパースター!!の物語において、ともにLiella!の活動に介入し、搔きまわすヒールとして立ち回っています。

恋さんは、スクールアイドル/普通科勢力に対抗する生徒会/音楽科勢力のトップとして。

夏美さんは、Liella!の付加価値をあくどく利用する悪徳プロデューサーとして。

注目すべきは、そのヒールとしての立ち回りのきっかけとして、どちらにも金銭が根強く結びついていることです。

私は「迷宮讃歌」の歌詞にはあらゆる困難・不安との対決を当てはめることができる柔軟性があると考えており、それは金銭問題に関しても例外ではありません。

彼女らは、奇しくも共に金銭問題を抱え(オニナッツの行動の動機は現段階で不明ですが、手持ちのマニーが十分量でないから稼ごうとしてるのは間違いないので、ここでは彼女のそれも「金銭問題」とさせていただきます)、Liella!サイドの反感を買ってしまう形でその問題と対峙することになってしまった同士なのです。

直面している困難およびそれとの対決のアプローチが一致している。これが「なぜ迷宮讃歌という楽曲を歌わせるペアとしてこの二人がセレクトされたのか」という命題に対する、私の浅識の範囲での精一杯の回答です。

④なぜ「迷宮」を「讃」えるのか

最後に、この楽曲のタイトルに関する話題を少々。

あなたは「迷宮」という単語に、いったいどのようなイメージを持っていますか。正直、プラスのイメージを持っている方はなかなかに少ないと思われます。

しかしながら、この楽曲は「迷宮讃歌」。どうしてこの楽曲では一般的にマイナスの意味合いの強い「迷宮」を「讃」えるのか

疑問に思った方も多いのではないでしょうか。私は、その答えは歌詞のこの部分にあるのではないかと考えます。

Days! 僕たちはいつだって 何が待つか知らない

Maze! それでも進んでいこう この長い迷宮を

いつだって何が待つか知らない「Days(人生)」「Maze(迷宮)」であると歌っているんですよね。要約すると「人生は迷宮だ」ということです。

つまり「迷宮讃歌」とは「人生讃歌」。時に向かい風に打ちひしがれて、悔し涙を飲んで。それでも希望を捨てず、全身全霊で人生を謳歌するすべての人々を讃える、そんな壮大なメッセージ性を持った楽曲だったのです。

◎おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。

実はこちら、金曜のド深夜(正確には日付回って土曜)に思い立ち、「日曜の6話までに完成させなきゃ...!」と突貫工事で仕上げた記事になりますので、相当粗まみれの出来になっていると思われます。多少は見逃してください。

さて、ついにラブライブ!スーパースター!!2期6話「DEKKAIDOW!」の放送が目前に迫ってきましたね!

夏美さんの策略とはいったい?北海道に飛び立つ経緯とは?そして、夏美さんはどのようにLiella!に見初められていくのか?気になるところがたくさんです。

夏美さん推しの私にとって本当に大切な回となってくれるであろう第6話。みなさんもお見逃しなきよう!

あ、2番のMV・歌詞や本編の内容を受けての完全版「迷宮讃歌」考察記事もまた投稿する予定なのでそちらも見てくれると嬉しいです。

それでは今回はこのへんで。ばいば~い!