きらんのShooting Voice!!

ちょっと胸おどる素敵なこと なにかあるたび書きとめておくの。

未来は自分次第、でも君にそばにいてほしい

毎日記事更新13日目。

皆さんこんにちは。きらんです。

毎日記事更新企画も13日目。今日もヒイヒイ言いながら記事を書いています(お前が始めた物語だろ

やっぱり毎日記事を書くことは大変ですし「時間がね、どんなあっても足りないよ」という感じですが、それ以上に各楽曲への理解が深まる喜びや達成感があって、改めて「はじめてよかった」と思わされています。

きっとこの企画を実践しなければここまで考えを深めることもなかった楽曲もちらほらありますし、頑張って最後まで駆けていこうと思います。いまは来たる4thライブをより楽しむために「眠らないで夢をみる」のみです。

カレンダーずっと睨んでるんだ
時間がね、どんなあっても足りないよ
どれも絶対譲れないから
眠らないで夢をみよう

「TO BE CONTINUED」より

企画のスケジュールは以下のツイートの通りです。

本日の楽曲は「影遊び」。ユニットミニアルバムにおけるCatChu!のB面曲です。

「影遊び」って?

影遊びとは、手を使い動物の形の影を作る影絵や、影踏みと言った影を使った遊び全般のことを指します。

歌詞を読むに、この楽曲では、影遊びの中でも特に影絵がピックアップされているようです。誰もいなくなった夜の公園で影絵をしている思春期の少年少女たちの情景を、リアルに・鮮やかに書き起こした楽曲が「影遊び」であると言えそうです。

「影絵」ではキツネやウサギが有名ですが、やり方次第ではどんなものだって形作り、投影することができます。「影絵」の可能性は無限大なのです。

対して「影絵」で遊んでいる主体の方に目を移すと、影として映し出される無限様の存在とは対照的に、どこまで行っても一人の人間のままです。そう簡単に姿かたちを変えていくことはできません。

「影遊び」は、楽曲の主人公がこの遊びで映し出された影と自分自身の在り方・未来を重ね、そのギャップに苦しみ、憂鬱に思うとともに、一縷の希望を見出していく楽曲であると言えましょう。

(君と両手伸ばして)

影遊びをする 何をかたどるの

(どんなものにでもなれる)

全部君次第だよ そうだ僕次第だろう

「影遊び」より

様々な描写で表現される「憂鬱」

この楽曲の魅力のひとつとして、私は「描写の文学的抒情性」が挙げられると感じています。主人公の在り方を示す比喩表現や言葉選びに深みがあり、まるで「小説を聴いている」かのような没入感を我々にもたらしてくれます。

伸びてく影が映し出してたのは

うまく言えない感傷 行き場もなくうなだれたまま

「影遊び」より

これはサビで主人公らが「影遊び」を始める直前の様子を描き出した歌詞です。

ありのまま伸びる主人公らの影がはらんでいるのは「影遊び」で理想を映し出したそれとはあまりに対照的な「感傷」と「やるせなさ」。理想と現実とのギャップを残酷なほどに生々しく映し出す一節です。

そろそろ帰ろうか 今日も終わる

日付以外は何ひとつ変わんないや

「影遊び」より

次に、このフレーズは2番Aメロで影遊びを終えた主人公らが帰ろうとするシーンです。

「影遊び」をしている間は、彼女らの影は自由自在にかたちを変え、理想の姿へと移り変わることができます。対して、主人公ら自身については「日付以外何ひとつ変わんない」と自認している。「影遊び」で描いた理想に置いてけぼりにされる憂鬱を、それらしい言葉を使わずきれいに表現したフレーズですよね。

満月まではあと一歩だけ足りない

月を見上げていた まるで今の僕らのようで

明日満ちるのかな もっと先なのかな

なんてどうだっていい話をする

「影遊び」より

私がこの楽曲で最も好きなフレーズのひとつです。

大人でも子供でもない思春期の主人公たちが、自分自身の在り方を「満月まではあと一歩足りない月のよう」であると表現するこの一節。年頃ならではの葛藤をあまりにも文学的に表現した一節です。

未来は自分次第、でも君にそばにいてほしい

全部君次第だよ そうだ僕次第だよ

「影遊び」より

未来の自分がどうなるのかは自分次第。それがこの楽曲における主人公の結論です。

その人がどうなりたいのか、どんな方向に走っていきたいのか、どれだけ努力できるのか。自分が思い描いた未来を叶えるこれらの要素は、すべて自分に依存します。

じゃあ、結局違う自分を目指していく僕と君は、その分岐点に立ち会ったとき離れていくほかないでしょうか。

もしかしたら、そうなのかもしれない。それぞれの道を歩むために手を振らないといけないのかもしれない。それでも、だからこそ。

ここで話をしよう ここで憂いていよう

灯り消えるまでは傍にいたい

「影遊び」より

主人公たちは最後まで傍にいることをやめない。そばに居続けることを願っている。たとえ自分の在り方に苦しんでも、たとえ袂を分かつ未来が決まっていたとしても。君といれば、痛みを抱えながらもいまを乗り越えられる気がするから。

未来がどうなるかなんてわからない。ただわかっているのは、いまがいましかないこと。憂鬱ないまをより安らかに、より楽しく過ごすために。きっと主人公らは今晩もいつもの公園に集って影遊びをすることでしょう。

まだだ

「影遊び」より

 

「代わるがわる」つないでいく物語

毎日記事更新12日目。

皆さんこんにちは。きらんです。

毎日記事更新12日目。ついに今回の企画のお題となる楽曲はあと5つ。いよいよLiella!4thの足音が目前に迫っているのを感じています。

一昨日から始まったユニットミニアルバムのコーナー。KALEIDOSCOREの2曲の解釈を終え、本日からはCatchu!の紹介に入ってまいります。

スケジュールは以下の通りです。

本日テーマとさせていただく楽曲は「オルタネイト」です。

それでは、本題に入ってまいりましょう。

CatChu!って?

CatChu!は、かのんさん、すみれさん、メイさんの三人によって構成されるユニットです。ユニット名の由来は「猫」を表す英単語「Cat」と「捕まえる」を表す英単語「Catch」だそうです。

現在の彼女らの持ち曲は2023年8月現在「オルタネイト」と「影遊び」の2曲。

この二つの楽曲を聴いた個人的な感想としては、このユニットの楽曲のテーマは自分自身の在り方。「君」との関係性に焦点を当てたKALEIDOSCOREとは対照的に、CatChu!は「私(たち)」自身がどう生きるか、今後どのように変わっていくのかということが大きなテーマとなっているように感じています。

私はこのユニットを構成する3人のキャラクターに共通の特徴として「主人公属性」があるように思っています。

 

かのんさんは言わずもがな、すみれさんは(特に1期の物語では)自分が一番に輝くことに貪欲であり、物語の裏主人公、ジョーカーであるという認識が一定数のファンの中にはあることでしょう。

 

また、メイさんもそのソロ曲「茜心」にて、先輩から受け継がれてきたスクールアイドルの在り方を自分の力で続く人々につないでいく覚悟を示しています。

繰り返されてく物語

照らしてみせるのさ今度は誰かを

「茜心」より

だからこそ、自分自身に悩み、前に進もうとするCatChu!の楽曲たちは、彼女たちのその在り方に適合しているように思えます。

「代わるがわる」つないでいく物語

雨と太陽が混ざり合った時

七色の虹がかかった

僕らそうやって息継ぎしてた

ズブ濡れの髪も乾かないで

掴むんだ ささやかな希望

開くんだ 明日への扉

取り留めもなく繋いでいこう

オルタネイト 終わらないよ 輝け

「オルタネイト」より

この楽曲と向き合うにあたって、まずタイトルとなっている「オルタネイト」という単語の意味について考える必要がありそうです。

「オルタネイト(alternate)」とは「代わるがわる」という意味の英単語です。この単語は各サビに登場することで、比喩的な表現が頻出し解釈が難しいサビの歌詞を読み解くヒントを与えてくれます。

「オルタネイト」が「終わらない」とは、何かを代わるがわるに繋いでいくことで、それを終わらせない、ずっと続けていくことと解釈できそうです。

それでは「オルタネイト」を続けていく対象となる「何か」とはなんなのでしょうか。

サビ前半の歌詞には「雨と太陽が混ざり合った時 七色の虹がかかった」といったフレーズがあります。「雨と太陽が混ざり合った時」について、基本的に雨と晴れ間は、天気雨などの例外を除いて「代わるがわる」訪れるものであると考えることができますよね。

「七色の虹」もまたその「変わり目(代わり目)」に現れるものであることから、ここでは「雨」と「太陽」が「代わるがわる」繰り返される「何か」の正体のひとつであると考えることができます。

それでは「雨」と「太陽」は何を比喩した単語なのかを考えていくことにしましょう。

君がくれたものだよ 自由な感情

夢をみるって宝石 そっと受け取ったんだ

「オルタネイト」より

この歌詞では「君」が「夢をみるって宝石」を「僕」に与えてくれたことが示されています。

私は、「感情」こそが「雨」と「太陽」が指す対象であり、この「夢が見るって宝石」が「感情」を「代わるがわる」移り変わらせる原因をつくり出すものなのではないかと感じています。

感情とは天気のように移り変わるものです。そして「夢をみる」という行為には、その双方の感情が伴います。夢に向かって前進できた瞬間心は晴れ渡り、逆に夢を叶えるうえで大きな壁が立ちはだかったとき心は雨模様になるのです。

「夢をみるって宝石」を受け取り、それを握りしめて突き進む「僕」には、「雨」のような感情と「太陽」のような感情が代わるがわる訪れることが想像できます。

その二つの感情の狭間を、ズブ濡れの髪が乾く余裕もないままに全力で駆け抜けていく。そんな「僕」の姿を鮮やかに描き出した楽曲こそが「オルタネイト」であると思うのです。

僕を信じて走り出す大切さ

僕じゃなきゃできないこと

どれだけあるんだろう

両手の指じゃ足りないくらい

あるって信じていたい

「オルタネイト」より

私がこの楽曲で一番好きな一節です。

あなたは「自分じゃなきゃできないこと」ってどれだけあると思いますか?

正直、私が同じ質問をされたとしても「全く分からない」としか答えられないでしょう。そして、それは皆さんもまた同様であると思うのです。この質問に対して、明確な答えを持てる人って恐らく存在していないと思います。

それでも、いや、だからこそCatChu!のメンバーは「両手の指じゃ足りない位 あるって信じ」るんですよね。

どれだけあるのか全く分からないなら、それをどう捉えるかはその人次第。それならたくさんあるって信じてしまう。それによって得た力を「夢」へ駆け出す力へ変化させていく。それがCatChu!の出した答えです。

信じることが大事だと

自分に言い聞かせたら

もっと もっと 遠く目指してみよう

「未来は風のように」より

「不可視」な「ブルー」?

毎日記事更新11日目!

こんにちは。きらんです。

毎日記事更新も今日で11日目。これを投稿しているということはあと残りの記事は5つ。ラストスパート、けっぱってまいりたいと思います。

それでは本題に入ってまいりましょう。今回紹介させていただくのは「不可視なブルー」。ユニットミニアルバムにおけるKALEIDOSCOREのB面曲です。

昨日はKALEIDOSCOREのA面曲である「ベロア」の記事を投稿させていただいております。こちらもぜひご覧ください。

kiran-ll.hatenablog.com

「不可視」な「ブルー」?

この楽曲のタイトルは「不可視なブルー」ですが、そもそもこれってなんだろう?ってところから話に入っていこうと思います。

「ブルー」というのは一般的には色の名前ですよね。でもそれが「不可視」らしいのです。

人間は基本的に色のことを視覚で判断します。なので、対象としている物体が見えないのにその色が分かるなんてことは普通ありえないわけですね。タイトルから叙述トリックだ。

そこで、私はここでいう「ブルー」は視覚的に判断する「色」ではなく「感情」のひとつなのではないかと考えました。

目には映らない気持ち

どんな風に告げよう

もしも君に伝えるなら

「不可視なブルー」より

この楽曲の冒頭のフレーズには、目には見えない気持ちを「君」に伝える方法に悩む主人公の姿が描かれています。この「目には見えない気持ち」こそが、タイトルで示されている「ブルー」なのではないでしょうか。

「ブルー」という単語が想起させる感情は、少なくとも前向きなものではないように思えます。悲哀、憂鬱、葛藤、諦観。この楽曲では、これらのような感情のいずれか、あるいはこれらの複合的な感情が「ブルー」として表現されていそうです。

向き合いたくない、でも向き合わされること

解像度やけに高くて

目を瞑った瞼

照らす車道のライト

ただ無邪気なままで

夢をみていたいのに

「不可視なブルー」より

この楽曲の中でも特に印象的に感じたフレーズのひとつです。

ここに綴られている「車道のライト」というフレーズは意味深であり、解釈が難しく感じられますが、私はひとつ「向き合いたくない、でも向き合わされること」の象徴がこの「車道のライト」なのではないかと考えます。

思い浮かべられる情景は、帰り道の通学路を歩く主人公。彼女(彼)は前項で示したようなブルーな感情を抱いており、その苦しさから目を背けるべく目を瞑ります。

目を瞑ることということは見ることをやめること。きっと主人公が目を瞑ったのは、目の前に広がる苦しい現実を直視したくないからだと思うのです。

それでも、目を瞑った視界の中にも入り込んでくる車道のライト。目を瞑れば景色は見えなくなりますが、それでも光の眩しさからは逃れられませんよね。どれだけ直視したくなくても、どうしようもなく見えてしまう存在の象徴として「車道のライト」は描かれているのではないでしょうか。

哀しい予感を振りほどかせてくれる「星」

哀しい予感振りほどく

瞳の中に星を見たから

君も抱いてるねSo Blue

どんな不思議な色してるの

もしも目に見えたら

「不可視なブルー」より

ここでは「哀しい予感」が「瞳の中に星を見た」ことをきっかけに振りほどかれようとしている様子が描かれています。

「哀しい予感」とは、前々項で語った「ブルー」の正体のひとつと考えられそうです。それでは「瞳の中に星を見た」とはどのようなことなのでしょうか。

これについて、まず瞳の中に星を浮かべていたのは誰なのかを考える必要があります。様々考えられますが、その後に「君も抱いてるねSo Blue」と続いていることを踏まえると、この歌詞の対象もまた「君」であると取れましょう。

瞳に星を浮かべていたのが「君」だとして、それでは「星」とは何なのでしょうか。

これを見たことで「君」も「Blue」を抱いていることが明らかになったわけですから、「星」が後ろ向きな性質を持っているのは間違いないでしょう。

しかしながら、主人公が「君」の中の「星」を見て「哀しい予感」を振りほどこうとしているのですから、前向きな性質も同時に含有していると言えそうです。

「星」は前向きな性質も後ろ向きな性質も併せ持つ複雑な存在なのです。だから、主人公はこれを「どんな不思議な色してるの もしも目に見えたら」と表現しているのでしょう。

「星」が何かについて、これ以上探求して具体的に定義をするのは困難を極めるでしょう。あえて私なりの意見を申し上げるのであれば、ここでいう「星」は「夢・目標」のことを指していると考えています。

根拠としたのは以下の一節です。

大好きな事には線を引く

傷つかないためのキリトリのライン

泣いたって仕方がない時もある

分かったんだ 分かりたくなかったよ

「不可視なブルー」より

ここでは「ブルー」が「大好きな事」から生まれていることが示唆されています。

「大好きな事」から生まれ、同時に「ブルー」をもたらす存在。また、他者がもつそれに触れたとき、自分に前向きな感情を、前に進もうとする気持ちを与えてくれる存在。これらの特徴の全てを「夢・目標」は持っています。

「夢・目標」という単語が「大好き」から生まれ、前向きな感情を我々にもたらしてくれるということは、ラブライブ!を履修している皆さんには言うまでもありません。そして「夢・目標」がそれを抱く人に「ブルー」をもたらすこともまた、ラブライブ!の物語で語られている通りです。

いっぱい悔しいこと乗りこえて 叶えたい夢

みんな ほら叶えよう

「追いかける夢の先で」より

楽しいだけじゃもう越えられないね

だけど楽しさが背中押すんだ

「未来の音が聴こえる」より

「こわくない未来 なんて楽しくないでしょ?」

「Second Sparkle」より

1番サビとラスサビにおける「君」の笑顔の違い

この楽曲の歌詞では、1番サビとラスサビのどちらにおいても「君」は笑顔を浮かべていますが、その前に主人公が取った挙動は正反対のものです。

主人公が取った挙動が違うということは、それを受けての「君」の笑顔の理由もまた異なるということです。この点について解釈し、この記事を締めさせていただこうと思います。

涙色に染められる

ぐっと飲み込んだ想いの数だけ

声にならず消えるSo Blue

ふと波のまにまに揺れて

君がまた笑った

「不可視なブルー」より

涙色に染められる

ぐっと飲み込んだ想いの数だけ

声にならず消えるSo Blue

ふと声に出せた瞬間

君がまた笑った

「不可視なブルー」より

1番サビでは、主人公は「Blue」を声に出して吐露することができませんでした。

ここで「君」が笑った理由については様々な解釈ができますが、私は「君」もまた主人公の瞳の中に星を見たからなのではないかと考えています。

「君」が笑う表現は1番サビで初めて登場していますが、”また”笑ったというこれまでも同様のことがあったことを示唆する言葉が使われています。

私は、ここで「君」が笑ったのは主人公の瞳に宿る「星」がまだ輝きを失っていないことを感じ取ったからではないかと思います。

主人公が「君」の中の「星」を見て安心したのと同様に、「君」もまた主人公の中の「星」を見て自信を奮い立たせていたのではないでしょうか。「君」は主人公よりも早い段階でお互いの瞳に「星」が宿っていることを感じ取っており、主人公の中の瞳を励みに自らの「ブルー」に向き合っていたのであると思うのです。

 

ラスサビにて、主人公は「Blue」をふと声に出して「君」に伝えることが叶います。

ここまで話してきたように、「君」はきっと主人公の「星」の輝きが続くこと、主人公の「夢・目標」がより良い方向に進むことを望んでいます。ずっと「ブルー」を抱えて苦しんでいた主人公がその想いを吐き出せたことは、きっと主人公のそれが進展することのサインでしょう。

ここで「君」が笑ったのは、主人公が自らの「星」を叶えるために一歩踏み出せたことへの喜びからではないかと思うのです。

辛い、苦しい、それでも「君」を想う

毎日記事更新10日目!

こんにちは。きらんです。

本日で毎日記事更新も10日目。ついに二桁の大台に乗り、本日からユニットミニアルバムのコーナーへ突入します。

ユニットミニアルバムの楽曲は公演でピックアップされるユニットの順番準拠にするか、アルバムのプレイリスト準拠にするかで迷っていたのですが、4thライブ前の企画ということを踏まえて前者を取ることにしました。

スケジュールは以下の通りです。

それでは早速本題に入ってまいりましょう。本日紹介させていただく楽曲は「ベロア」。ユニットミニアルバムにおける、KALEIDOSCOREのA面曲です。

KALEIDOSCOREって?

KALEIDOSCOREは、可可さん・恋さん・マルガレーテさんの三人によって構成される、クールで国際色豊かなユニットです。

現在の彼女らの持ち曲は2023年8月現在「ベロア」と「不可視なブルー」の2曲。

この二つの楽曲を聴いた個人的な感想としては、このユニットの楽曲のテーマは、楽曲に登場する「君」との相互関係における「葛藤」や「諦観」。いますぐにでも想いを伝えたいけど伝えられない、ないしは伝えたくない、そんな切ない気持ちが楽曲に共通する要素となっています。

そんな「葛藤」や「諦観」は、このユニットを構成するメンバーのスクールアイドルとの向き合い方に共通する特徴となっているようにも感じています。どのメンバーも、自分の最も大切なものを護るために自分にとって大切な何かを犠牲にする、そんな精神を持ち合わせているように思うのです。

 

例えば可可さんは、2期の物語において、彼女が夢見たスクールアイドルの姿、みんなで楽しく活動に参加していく姿を護るため、ラブライブで優勝できなかったら上海に帰国しなければならないといった事情をひた隠し、ある意味で自分自身が日本に残ってスクールアイドルを続けていくことを諦める方針で自分自身の意見を発信していきます。

できません...。可可はみんなと楽しく歌っていたいのです。それが可可が夢見たスクールアイドルなのです。

ラブライブ!スーパースター!!2期9話「勝利のために」より

恋さんはかつて、母から託された結ヶ丘を未来永劫続く素敵な学校にしていきたいとの思いから、生徒の反感を買う覚悟で公約を破り、学園祭を音楽科中心で執り行おうとします。

わたくしはこの結ヶ丘女子を、地域に根差し、途切れることなく続いていく学校にするために、誠心誠意努力する所存です。そのために...最初の学園祭は、音楽科をメインに行うことと決定しました。

ラブライブ!スーパースター!!1期7話「決戦!生徒会長選」より

マルガレーテさんについては、まだ作中にて掘り下げが多くはなく、確かなことは言い切れませんが、自分の夢であるウィーン国立音楽学校への入学のために、自分のその他の全てを投げうってスクールアイドル活動に専念したことが言葉の節々から感じて取れます。

今この願い叶えてみせる

涙だって情熱に代えて

「エーデルシュタイン」より

彼女らに共通するこのような背景によって織りなされた哲学が、KALEIDOSCOREの楽曲たちには強く反映されているように思います。

「追いかける」ことへの葛藤・諦観

これ以上は追い掛けない

何回言い聞かせてみても

余計に会いたくなるだけ

恋すれば空も飛べるなら

羽根をください

もっと好きになるから

「ベロア」より

ここまで語ってきた「葛藤」「諦観」の哲学が、「ベロア」という楽曲については「恋」というテーマで語られています。

私はこの楽曲の歌詞を読んで、「君」に対する健気で温かな失恋をテーマとして描いているように感じられました。

「ベロア」の主人公は「君」との失恋に対して「これ以上は追いかけない」という態度で向き合おうとしていますが、その言葉を繰り返せば繰り返すほどに本心では「余計に会いたくなる」ことを吐露しています。

この楽曲では「恋」というテーマを取り扱っているために、そこに介在する感情は難解であるように感じられてしまいます。ですが、ここで語られている内容の心理的フロー自体は、KALEIDOSCOREの3人がこれまで諦めてきた物事の対するそれと概ね合致しているものであるとは考えられないでしょうか。

ここはひとつ、可可さんのスクールアイドルとの向き合い方の事例を「ベロア」に当てはめてその心境を読み解いていきましょう。

 

可可さんは「みんなと楽しく歌っていたい」という夢を護るために「自分が日本に残ってスクールアイドルを続けること」を諦めようとしました。

もちろん可可さんにとって重要なのは前者であるのですが、後者もきっと可可さんにとって本当に本当に大切なことなんですよね。2択を迫られたから仕方なく諦めようとしているだけで、彼女にとって上海に戻ることがどれだけ辛く苦しいものなのかは想像に容易いのではないでしょうか。

テーマは異なれど、きっと「ベロア」で語られる内容も同様の心理的フローを辿っているんですよね。

「これ以上は追いかけない」ことの方が重要であると理性が判断したからそちらを取ることにしたものの、「あなたとよりを戻したい」という感情もまた大切で大切で仕方ないもののはずです。

そこでの葛藤がこの歌詞で美しく表現されているわけですね。

 

「羽根」という言葉の解釈は大変難しいですが、私は上記を踏まえて「トレード・オフである二つの感情を両方同時に解決する手段」なのではないかと考えました。

「ベロア」においては「あなたと一定の距離感を保ちつつも、気兼ねなく触れ合える、関わり合える仲」といったところでしょうか。

辛い、苦しい、それでも「君」を想う

これまで語ってきたように、私はKALEIDOSCOREがこの楽曲に込めている想いは「葛藤」や「諦観」なのではないかと考えています。

それでは、こんな思いを抱くきっかけをつくり出した「君」に対する彼女らの感情はどのようなものなのでしょうか。答えは、以下の歌詞に示されているように思います。

ずっと想っていくのと

諦めるのはどっちが辛い?

分からないけど

今優しく吹く風

君に 君に届けたい

「ベロア」より

この歌詞では、「君」によってもたらされた「葛藤」に苛まれる最中でも「君」に優しく吹く風を届けたいと願ってしまう主人公の気持ちが描かれています。

前項と同様、「ベロア」にKALEIDOSCOREの各メンバーの在り方を当てはめ、それぞれにとっての「君」が誰なのかを考えてみると、この想いがより理解/共感できるのではないかと思います。

ここまでの内容を踏まえると、「ベロア」の文脈における「君」とは「主人公のそれに対する想いの強さゆえに彼女(彼)に葛藤や諦観を抱かせる原因となった存在」です。

これは、可可さんにとっては「スクールアイドル」、恋さんにとっては「お母さん」、マルガレーテさんにとっては「夢」であると定義できます。これらの存在に対し、彼女らが怒りをぶつけることなんて考え難いですね。

きっと主人公にとって「君」が「葛藤」や「諦観」をもたらすのは、それだけ「君」を大切に思っているからなんですよね。だから主人公は、どれだけ「葛藤」や「諦観」に苦しめられたとしても「君」を恨むことはない。それ以上に「君」がもたらしてくれたものが大きすぎて、恨むことなどはできないのです。

星がより煌めくために必要なのは

毎日記事更新後半戦!

こんにちは。きらんです。

毎日記事投稿企画も昨日で折り返しとなり、本日より後半戦に突入します。

実際に当企画を実践してみて思うのは、毎日記事を投稿する行為は修行に近いです。自分が当企画用の記事を一本書きあげるのにかかる時間がだいたい1時間半~3時間い。この時間を捻出するために毎日スケジュールを調整する必要があります。

それに、本筋を決めなくては文章は書けませんから、テーマやある程度の内容を決定するための時間も捻出せねばなりません。昨日なんかは、美容室で施術をしてもらいながら一生スマホに記事のプロットをメモったりしていました。

こういった作業はまあ大変なのですが、視点を変えれば毎日じっくりとラブライブ!スーパースター!!について掘り下げて考える時間を創り出せているということで、実際ちゃんと歌詞を読み込むことができていなかった曲に向き合うことができたり、ずっと好きだった曲について「具体的にどこが好きなのか」を明確に言語化して説明できるようになったりとか、日々自分のラブライブ!パワー(謎ステータス)が向上している実感があります。

この企画は自己満足で続けているものではありますが、それはそれとして皆さんが楽曲への新しい視点を見つける助力ができたり、記事ってやっぱりいいなって思ってくれるきっかけになったりできたら凄く嬉しいので、残り半分も頑張ってまいろうと思います。

与太話が過ぎました。本日紹介する楽曲は「Liella!CLUB 2023」のテーマソング「UNIVERSE!!」です。

特典曲ではあるものの、先日音楽配信サービスでの配信が開始され、4thでの披露への機運が高まっている楽曲です。

では、本題に入ってまいりましょう。

宇宙を形創る星たち

胸の奥キラリと生まれた気持ち

大きな声で叫んでみて

君と創るUNIVERSE!!

UNIVERSE!!」より

この楽曲で一貫して語られるのは「君」と伴に「UNIVERSE!!」を創っていきたい想いです。

UNIVERSE」は「宇宙」という意味の英単語ですが「宇宙を創っていく」というのはどのようなことなのでしょうか。

様々にとることができる言葉であると思いますが、私は「宇宙という存在自体を根本から創る」というよりは「輝く星になって宇宙の一部となる」というニュアンスで語られているように感じました。

数えきれない星が今夜も光る

憧れと同じだけ迷いを投げて

UNIVERSE!!」より

引用したフレーズを素直に受け取ると主語は「星」であり、それが「憧れ」「迷い」を抱いている、という内容となります。

物体が感情を抱くというのは考えにくいですから、「星」は人の、さらに言えば「夢を追いかける人」の暗喩として表現されていると受け取れるでしょう。「憧れ」と「迷い」を同時に抱くという状況として、なりたい自分を描きつつも、それといまのギャップに苦しんでいる夢の途中がイメージしやすいためです。ラブライブ!スーパースター!!の物語の文脈にもある程度適合しますよね。

そんな「星」たちは、「夢を追いかける人」たちは「光」っているとこの曲では言っています。

ここまでの内容を踏まえると「一緒に夢を追いかけることで、光る星となって宇宙を形創っていこう」というのがこの楽曲のメッセージであるとひとつ考えることができます。

星がより煌めくために必要なのは

声と声重ねるたび ひとつになる想い

命キラキラ光って 笑顔がこぼれる

UNIVERSE!!」より

人は「夢を追いかける」ことで「星」となり光ることができる。そんなメッセージをここまでの解釈で読み取ってまいりましたが、この楽曲ではそんな「星」がより強い輝き・煌めきを放っていく方法についても言及されているように思います。

そのキーワードは「声」。上に引用したフレーズでは、声と声を重ねることで想いがひとつになり、命がキラキラ光ることが言及されています。

「星」は仲間と「声」で想いを交わし合うことでさらに輝きを増していくということです。

戸惑いも吹き飛ばして 君の声もっと聴かせてよ

夢見る気持ちが響き渡るように

せーので叫んだ瞬間 確かに感じるでしょ

この手のひらに宿る温度も愛も

UNIVERSE!!」より

このフレーズでもまた「声」の重要性を示唆しています。夢見る気持ちを「声」に乗せて放つことで「温度」を感じることができるというのです。

ここでいう「温度」の捉え方は様々ありますが、ひとつ「星の温度」と捉えてみてはいかがでしょうか。自ら光を放つ星は「恒星」と呼ばれますが、恒星は温度が高ければ高いほどその明るさを増すことが知られています。

「星(夢を追いかける人)」が夢見る気持ちを「声」に乗せて放つことで、手のひらに宿る温度を感じてさらに輝きを増す、という考え方ができそうですね。

また、「温度」を「夢への熱量」と捉えることもまた可能であり、その場合においても同様の解釈が可能です。

「星」は「声」に出して夢を叫ぶことでその温度の高さを再確認してさらに輝きを増すことができるということです。

「星」がより輝くうえで「声」が肝要だというのはここまで語ってきた通りですが、「声」とは本質的にコミュニケーションのためのツールであり、当然ながら届ける相手がいなければその意味を成しません。

よって私は、この楽曲を通してラブライブ!スーパースター!!が示したいメッセージは「夢」を叶えようとするときにそばにいてくれる仲間の重要性なのではないかと思うのです。

f:id:kiran_LL:20230811235235j:image

「私を叶える物語」は「私だけで叶える物語」ではない

毎日記事更新折り返し!

皆さんこんにちは。きらんです。

本日はついに4th千葉公演の顔写真登録メールが配信され、来週末の夢の舞台への機運が高まってまいりましたね。

そんな4thライブに向けたこの毎日記事投稿企画も8日目、ついに折り返しです。

ぶっちゃけ途中でリタイアする気しかしていなかったので、絶えず継続できていること自体が結構嬉しかったりします。想像してるより自分ってスゴイ(星屑クルージング)

さて、本題に入ってまいりましょう。本日紹介する楽曲は「Including you」です。

この楽曲はラブライブ!スーパースター!!2期BD最終巻の特典曲です。実質的に2期関連の楽曲のトリを飾る楽曲であり、数あるLiella!の楽曲の中でも特にラブライブ!スーパースター!!が伝えたいメッセージが詰め込まれたものであるように感じています。

そんな「Including you」に触れて、自分が考えたことをこの機会にまとめさせていただきたく思います。よろしくお願いいたします。

ラブライブ!スーパースター!!における「私を叶える物語」と「みんなで叶える物語」

この楽曲の内面に切り込んでいく前に、ラブライブ!スーパースター!!という物語を形作る「私を叶える物語」「みんなで叶える物語」という二つの軸の作中での描かれ方について軽くおさらいしてまいりましょう。

「私を叶える物語」は、自分自身の夢を叶えるために織りなされる物語であり、スーパースター!!特有のテーマです。

例えばかのんさんにとっては「世界に歌を響かせる」ことが夢にあたり、彼女はこの夢を叶えるべくスクールアイドル活動に参加していきます。

対して「みんなで叶える物語」は、仲間と共通の夢に向かって足並みを揃えて突き進んでいく物語であり、ラブライブ!シリーズに共通するテーマです。

Liella!にとってこれは「ラブライブ優勝」であり、彼女らはこれを叶えるべく、悩みながら、戸惑いながらも奮闘していきます。

この二つの概念は一見相反する概念のように見えますが、実際には共存可能で、

「私を叶える物語」への想いが「みんなで叶える物語」への想いをさらに強め、「みんなで叶える物語」によって結ばれた絆や縁が、「私を叶える物語」に向き合わんとするときに背中を押してくれるという相乗効果があります。

 

「私を叶える物語」→「みんなで叶える物語」の矢印は主に1期の作中で描かれています。

Liella!はもともと「私を叶える物語」の手段としてスクールアイドルを選んだ少女たちが集まった交差点でしたが、伴に経験や想い出を積み上げて高め合うことで、彼女らの結ヶ丘やラブライブへの想いは強まり、ついに「ラブライブ優勝」を夢と掲げることとなります。

対して、「みんなで叶える物語」→「私を叶える物語」の矢印は主に2期の作中で描かれています。

例えば、かのんさんがいないLiella!はLiella!じゃないとすら思いながらも、留学の話を断ろうとするかのんさんの背中を押すメンバーたち。「みんなで叶える物語」を経ることで育まれた友情は、回りまわってかのんさんの夢に素敵な風を吹かせたのでした。

作品の主軸を補強するこれらの哲学は、きっとラブライブ!スーパースター!!の制作陣が最も我々に伝えたいメッセージのひとつであると思うのです。

そして「Including you」は、これらの哲学をこれでもかというほど歌詞に盛り込んだ、ラブライブ!スーパースター!!の極意のような楽曲なのです。

眩しい朝と青く沈んだ夜

君がいなきゃ見れなかったんだ

夜明けに広がる眩しい空を

「Including you」より

まず、この楽曲で度々登場する「朝」「夜」の表現について解釈していきたいと思います。

この楽曲の歌詞においては「朝」という概念を「眩しい」「希望」などの明るい言葉で表現しています。対して「夜」という概念については「青く沈んだ」という言葉で表現されており、「朝」の素敵さを際立たせています。

私は、ここでの「朝」は夢を叶えた後の未来であり、「夜」は「私を叶える物語」の過程であると考えています。

理由としては、この楽曲が2期のBD最終巻の特典曲である点を踏まえると、2期の物語の文脈が大きくこの楽曲に関与していると考えられることが大きいですが、その他の理由として「夜」の表現に「青く沈んだ」という言葉が使われていることもあります。

ここでいう「青」は「青春」の「青」だと捉えることもできそうです。きっとLiella!にとっての青春はまさにスクールアイドル活動であり、そこから飛び出して夢に向かう姿を「日の出」として表現しているのかもしれません。

「私を叶える物語」は「私だけで叶える物語」ではない

迷子になってもこわくなかった

光る足跡が「こっちだよ」って教えるから

君がいなきゃ見れなかったんだ

夜明けに広がる眩しい空を

「Including you」より

この楽曲では、全体を通していつだって自分を導いてくれる「君」への想いが綴られています。

上記の通り「Including you」をアニメ2期の文脈に即したものとして考えると、ここでの「君」とは「私を叶える物語」の力添えをしてくれた人であると言えそうです。

この詞が凄まじいと感じている点は「朝」が「君がいなきゃ見れなかった」と断言している点であると思います。それほどに「私を叶える物語」に「みんなで叶える物語」がもたらす影響は大きいと言えましょう。

これはかのんさん及びLiella!の面々だけに言えることではないと思うのです。これを受け取る私たちの「私を叶える物語」もまた「みんなで叶える物語」に支えてもらっていた/支えられていくものなのではないでしょうか。

 

私はかつてラブライブ!スーパースター!!2期12話のかのんさんの在り方に背中を押され、自分の将来の夢を叶えるためにラブライブ!を離れたことがありました。

その夢の期間の間は、もちろんラブライブ!の情報はある程度断っていたし、ラブライブ!のライブに足を運ぶことも全くなく、聖地に赴くのも夢の都合で近くに寄ったときくらいのものでした。

それでも、私の夢への熱量をなにより支えてくれていたのは、ラブライブ!と駆け抜けてきた想い出に他なりませんでした。

ラブライブ!スーパースター!!から大きすぎる学びを受け取って、ラブライブ!スーパースター!!に恩返しすることを自分の「ラブライブ!の夢」と定めて、自分の手を取ってくれたみんなと一瞬のときめきに未来を預け続けた人生最高の季節。

そんな想い出が夢を投げ出したくなった時にいつも蘇ってきて、ラブライブ!スーパースター!!に誇れる自分でありたいな、胸を張ってあの場所にただいまを言いに行きたいなって前を向き直させてくれたのです。

 

きっと独りを貫きながら夢を叶えるところまで漕ぎつけることのできる人もいるのでしょう。でも、きっとみんながそうじゃない。大切な君がいて、大切な仲間がいて。そんな人たちが背中を押してくれるから、その人たちとの想い出が大切だから、苦しいときも前を向けるんだと思うのです。

だから「みんなで叶える物語」は決して回り道ではない。一人では届かない夢があるなら、自分のことを肩車してくれるような友人を探せばよいのです。夜明けが遠くて気が遠くなりそうなら、気の合う友人を見つけてきて夜通し大好きなことを語り合っていればよいのです。

 

「私を叶える物語」は「私だけで叶える物語」ではないのです。「君を含めて」自分なりのスーパースターを目指す物語なのです。そんな素敵なメッセージを教えてくれる楽曲が「Including you」なのだと私は思います。

「大好き」讃歌としてのBlooming Dance!Dance!

企画開始から一週間!

皆さんこんにちは、きらんです。

毎日記事投稿企画を始めてから本日で一週間。人生でこんなに文章書いたの初めてかもしれんです。いつも見てくださる皆様、ありがとうございます!

本日の記事は「Blooming Dance!Dance!」。ラブライブ!スーパースター!!2期BD5巻の特典曲です。

2期生のスクールアイドルとの向き合い方が美しく綴られたこの楽曲が本当に大好きで。ラブライブ!スーパースター!!関連の楽曲の中でもTOP10には食い込んでくる楽曲です。

それでは、本題に入ってまいりましょう。

「Welcome to 僕らのセカイ」との対比

出会えたね さあおいで

はじめましてから始めよう

君が知らないめくるめくセカイ

連れていきたい ねえ、はやく!

ほら見て 心揺れたらもうそこはNew World!!

「Welcome to 僕らのセカイ」より

ドキドキだった 不安も忘れるほど

はじめましての瞬間

僕にもなにかやれるはずだって

やりたいって思えたんだ

「Blooming Dance!Dance!」より

この楽曲には、2期生を初めてLiella!に迎え入れた楽曲である「Welcome to 僕らのセカイ」と対比されているようなフレーズが度々見られます。

迎え入れる側の1期生の心情を描いているのが「Welcome to 僕らのセカイ」、加入する側の2期生の心情を描いているのが「Blooming Dance!Dance!」であると考えられそうです。

いま駆け出そう スリーツーワン!

Welcome to 僕らのセカイ

「Welcome to 僕らのセカイ」より

できる時を想うとわくわく

ほらもうすぐ アン・ドゥ・トロワ!

「Blooming Dance!Dance!」より

引用したフレーズはこの楽曲のなかでも特に好きな二曲の対比のひとつです。1期生の「掛け声」が「スリーツーワン」と英語基準であるのに対し、2期生は「アン・ドゥ・トロワ」とフランス語基準です。2期生が1期生から教わったものを伝承しつつも、自分なりのカタチにアップデートさせているという点がとても好きです。

1期生のこれについて、「1.2.3!」でも「奇跡をおこす合言葉」として語られているのを踏まえると、「アン・ドゥ・トロワ」を目指す2期生の姿もより煌めいたものに映りますね。

奇跡をおこす合言葉は

いつも1.2.3!

「1.2.3!」より

「やりたい」から始まった物語

2期生と1期生の大きな違いとして、スクールアイドルを「手段」として始めたか「目的」として始めたか、というものがあります。

1期生の面々の特徴として、スクールアイドルを「私を叶える物語」を達成するための手段としてその活動に参加したメンバーが多いことが挙げられます。

分かりやすい例を示すと、平安名すみれさんはショービジネスの世界で栄光を掴み取ることができない中、スクールアイドルを自分の地位向上に活用すべく加入を試みています。

かのすみ

きっかけはなんにせよ、1期生の面々はアニメ1期の物語を通してスクールアイドルとの向き合い方に変化が訪れ、その活動に真剣に取り組んでいくこととなります。

 

対して、2期生の多くはスクールアイドル活動自体を動機・目的としてスクールアイドル部に加入しています。

例えばきな子さんはスクールアイドルへの想いを他の2期生に後押しされてLiella!のいる屋上へ飛び込みましたし、夏美さんはスクールアイドルを「夢」と定めてかのんさんの手を取りました。

きななつ

その在り方が、スクールアイドル活動への憧れとワクワクが、この楽曲には鮮やかに描き出されています。

その手を握って飛び込んだセカイ

もっともっと素敵にしたい

「Blooming Dance!Dance!」より

Blooming Dance!Dance!は「やりたい」から始まった少女たちが描く物語の軌道を綺麗に書き綴った楽曲なのです。

「大好き」讃歌としてのBlooming Dance!Dance!

好きすぎるって時々苦しいけど

離れるとさびしいの

こんなに好きなことに出会えた

僕らってさいこーにHappy

「Blooming Dance!Dance!」より

この歌詞は、素敵なフレーズが並べられたこの楽曲の中でも特に共感が呼び起こされる一節です。

「大好き」を追いかける過程は楽しいだけでなく、時に苦しみも伴うものです。

「大好き」を追いかけるうえで壁にぶち当たったり、「大好き」を想いすぎて他のことに手がつかなくなってしまったり、「大好き」を追いかけるうえでの他者との関係に苦しんだり、自分の「大好き」を批判する人に出会ってしまったり。

それでも「大好き」なものは変わらないまま胸にあって、自分の羅針盤になってくれる。距離を置こうとしても、こころがそれをさせてくれない。「大好き」によってもたらされた壁をこえる勇気を「大好き」が与えてくれたりする。

そんな「大好き」の不思議な力を、この楽曲は他のどんな言葉よりも端的かつ的確に表現していると思うのです。

末端の一オタクが書いたこんな記事を見つけて読み込んでしまうくらいラブライブ!が、Liella!が大好きな皆さんも、きっと共感してくださるのではないでしょうか。

貴方はラブライブ!に出会えてさいこーにHappyですか?回答は聞くまでもありませんね。

 

 

 

chama38029051.hatenablog.com

nsopsi29.hatenablog.jp

↑友人たちの書いた「Blooming Dance!Dance!」の記事を共有させていただきます。どちらも素敵な記事なのでご興味ある方は是非に!